私たちは、発電所の保守運用に関わる土木構造物をはじめ、河川・道路・斜面などの一般土木構造物や、それらを取り巻く自然環境について、調査・観測を実施しています。気象や水位、地盤の変化といった自然条件の把握から、設備の老朽化や劣化の進行状況の確認に至るまで、幅広い視点でデータを収集・分析し、将来的なリスクを早期に発見できるよう努めています。

その成果をもとに、より安全で効率的な保守運用を実現するための設備改良や修繕計画を立案し、具体的な設計へとつなげています。設計段階では、構造物の耐久性や信頼性を高めると同時に、環境への影響を最小限に抑える工夫も盛り込みます。

これらの技術を活かした自社開発による小水力発電事業にも取り組んでおり、地域資源を活かした持続可能なエネルギー供給の実現を目指しています。こうした一連の取り組みにより、発電施設の長期的な安定稼働を支えるとともに、自然との共生を意識した持続可能なインフラ整備を実現しています。

私たちは、ダムなどに流れ着いた流木塵芥や、維持管理の過程で発生する刈草などを回収・分別し、粉砕処理を行ったうえで新たな資源として再利用しています。従来であれば廃棄物となっていたものを有効活用することで、環境への負荷を軽減し、循環型社会の実現に寄与しています。

具体的には、粉砕処理した素材をおが粉やマルチング材のほか、堆肥原料として活用し、農業や畜産分野などで利用できる製品へと生まれ変わらせています。こうして再資源化された製品は地域に還元され、環境保全だけでなく、地域産業への貢献にもつながっています。資源を「捨てる」のではなく「活かす」という姿勢を大切にしながら、持続可能な社会の実現を目指して日々取り組んでいます。