インフラ設備の維持管理をより効率的かつ高度に行うため、当社では現場の実情に即した業務支援システムの開発と、ドローンや特殊カメラを活用した新しい点検手法の導入に取り組んでいます。従来の紙による点検や報告では記録や情報共有に時間と手間がかかるうえ、人手による点検では高所や狭所の確認が困難でした。
そこで、スマートフォンやタブレットを用いた点検アプリと、ドローンによる空撮や360°・赤外線カメラによる高精度画像取得を組み合わせ、現場での写真撮影や位置情報記録、点検項目入力を即座に行える仕組みを構築しました。報告書は自動生成され、記録された情報はリアルタイムで共有されるため、作業の正確性・スピード・安全性が大幅に向上します。さらに、蓄積されたデータは故障予測や保守計画の最適化に活用でき、予防保全の実現に貢献します。
こうしたスマートインフラ管理は、限られた人員でも高品質な点検を可能にし、働き方改革や業務のデジタル化を推進するとともに、持続可能な社会インフラの構築に寄与する重要な取り組みです。

RESULTS アプリ開発実績

  • 開発アプリ 開発アプリ 内容 内容
  • 開発アプリ 現場委託人日常巡視点検システム 内容 委託業務における日常巡視の報告をデジタル化し、記録の正確性と共有の迅速化を実現。異常の早期共有や委託契約者の安全管理にも寄与。
  • 開発アプリ 水路外部巡視点検システム 内容 水力発電所の水路外部巡視点検を効率化し、写真・位置情報・点検項目の記録を一元管理。
  • 開発アプリ 建築設備巡視点検システム 内容 建築設備の定期点検をスマートデバイスで行い、報告書の自動生成や履歴管理に対応。
  • 開発アプリ 河川流量調査電子野帳システム 内容 従来、手計算で実施していた河川流量調査の野帳計算を電子化し、現場での入力で自動的に流量を算定するシステム。現場とデータ集計をスムーズに連携。
  • 開発アプリ 河川パトロール業務システム 内容 ダム放流前に実施する河川パトロールの状況を正確に管理し、パトロール終了と同時に報告書まで完成し、迅速な情報共有。
  • 開発アプリ 建設単価作成システム(建築) 内容 建築における修繕工事等の単価情報を効率的に作成・管理し、積算業務の精度向上に貢献。

CASE スマートインフラ管理の事例

1. 構造物調査(空撮3次元モデル)

ドローン空撮と3次元モデルで安全・精密な点検を実現

高所や人が近づけない危険な場所では、従来の目視点検が困難でした。当社では、ドローン撮影と市販ソフトを組合せ、点群データ(3次元モデル)を作成し、定期的な撮影により構造物の変化や挙動を監視しています。
さらに、点群データから高さや面積の算出も可能なため、工事計画の検討にも活用しています。

  • ドローン空撮

  • ドローン操作

  • 3次元点群データ

2. 土木建築設備点検

スマホで簡単・スピーディーな設備点検

従来は紙の記録簿で点検し、事務所に戻って整理する必要がありました。そのため、報告までに時間がかかる課題がありました。
当社ではスマホアプリを開発し、現場で写真や点検結果をその場で記録・整理。報告までの時間を大幅に短縮し、正確で効率的な点検を実現しています。

  • スマホアプリを使用した設備点検

  • 点検システム画面

3. 河川流量調査

河川流量調査をもっとスマートに

従来の調査では紙の野帳を使って測定していましたが、計算に時間がかかり、専門知識や紙資料の保管スペースの確保、結果反映の遅れなど、複数の課題がありました。
当社では電子野帳システムを開発し、現場での記録・計算・整理をデジタル化。これにより、作業時間を大幅に短縮し、正確で効率的な調査を実現しています。

  • 電子野帳を使用した河川流量調査

  • 電子野帳画面