水圧鉄管の健全性を評価するため、専用の管厚測定ロボットを用いて肉厚を高精度に測定しています。腐食や減肉の進行状況を把握することで、計画的な補修や更新に役立てています。また、この技術は鋼製タンクやガス配管など、他分野の鋼構造物にも応用可能で、幅広い現場での活用も可能です。
ダム湖や港湾施設などの水中構造物については、水中ドローンを用いて映像やデータを取得し、目視が困難な箇所の状況を的確に把握します。建物外壁の調査では、赤外線カメラを用いた非接触診断を導入しています。診断結果はデータ化され、維持管理や将来の比較に活用できます。
これらの診断ロボットや各種システムを駆使しながら、構造物の状態を総合的に評価し、より高度なインフラ管理を実現しています。
ROBOT 01 菅厚測定ロボット
鋼板の厚み測定を下記のロボットで自動測定することにより、従来の手測定より多くのデータを採取することで、高精度の鋼板の健全性を判断・評価が可能となりました。
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管厚測定ロボット
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測定機器
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水圧鉄管測定状況
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タンク側面測定状況
5つのポイント
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ロボットは地上からの遠隔操作で動かすため従来の足場などの仮設費用が発生しません。
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塗膜上から測定可能なため、従来の塗装ケレン及び補修塗装が発生しません。但し塗膜の状況により測定できないケースがあります。
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測定データを直接パソコンに取り込むため現場でのリアルタイムの確認が可能になりました。
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測定箇所の苔や水垢はロボットに搭載されたブラシでの洗浄が可能です。
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ロボットによる自動測定であるため、手測定による個人差が発生せず高精度の測定が可能です。
ROBOT 02 水中ドローン
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水中ドローン機体
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水中ドローン点検
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水中ドローン撮影画像
水中ドローンで安全・効率的な調査点検
ダム湖や港湾施設など、水中構造物の点検には、水中ドローンが活躍しています。
人が立ち入ることが難しい場所でも、ドローンが高精度カメラで水中の様子を撮影し、構造物の損傷や堆積物の状況を安全かつ効率的に確認できます。
これにより、従来の潜水作業に比べて作業時間の短縮やリスクの低減が可能となり、点検の質とスピードが大きく向上しています。
ROBOT 03 赤外線カメラ(外壁調査)
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赤外線カメラによる撮影
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外壁画像
(上段:目視/下段:赤外線画像)
赤外線カメラで安全・ 効率的な外壁診断
建物の外壁調査では、赤外線カメラを活用した非接触診断技術を行っています。これは、外壁表面の温度分布を解析することで、浮きや剥離などの異常箇所を効率的に検出する技術です。
従来の打診調査に比べ、足場不要で広範囲を短時間で調査でき、費用や工期を大幅に削減できます。
さらに、診断結果をデータとして保存できるため、将来の比較や維持管理にも活用可能です。